カナダの都市トロントを含むオンタリオ州では、レストランやバーなどでお酒を提供する仕事に就くために、スマートサーブという資格が必要です。
スマートサーブがあればチップがたくさんもらえるサーバーの仕事に就くことができます! 居酒屋やバー、レストランなどお酒を提供しているお店での仕事は、チップだけで週に200ドルくらいか、それ以上稼げたりするんです。
チップだけでですよ? そのほかにしっかり時給がもらえるので、かなりおいしい仕事ですよね!
ワーキングホリデーでがっつり稼ぎたい!という人にとって、スマートサーブは必ず取るべき資格ですし、逆にスマートサーブを持っていないと居酒屋やバー、レストランなどで雇ってもらえません。
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スマートサーブ取得までの流れ
スマートサーブを取得するには、約40ドルを支払ってオンライン上で受けるテストに合格しなければなりません。テストに合格するには、80%以上の正解率が求められます。実際のテストは合計35問あるので、28問以上正解すれば合格となります。(計算合ってますよね?)
テストを受ける前に、5つのモジュールに分かれたトレーニングをオンライン上で受けます。各モジュールのクイズに80%以上正解すると、次に進めるようになっています。では、どのような手順でテストを受けるのかを解説していきましょう。
1 スマートサーブの公式ページにアクセス
https://www.smartserve.ca/
スマートサーブの申し込み、トレーニング、テストまで、すべてをオンライン上で行います。しかも、24時間いつでもテストを受けることが可能です!
まずは公式ページにアクセスして、「REGISTER NOW」へ進み登録手続きを。
スマートサーブの個人アカウント登録を行う
Individual Account(個人アカウント)かOrganization Account(団体アカウント)かを選ぶ画面です。個人アカウントを選んで進んでください。
個人情報を登録する
名前や住所、性別や第一言語など、個人情報を登録する画面が出てくるので、すべて埋めてください。ここでパスワードなども設定します。その後、支払いを行えば登録が完了です。ちなみに、クレジットカードとデビットカードの両方が使えます。
スマートサーブの受講料のうちわけ
オンライントレーニングプログラム $34.95
消費税 $4.54
合計 $39.49
1日のチップ代くらいの額ですね! 働き始めればすぐに取り戻せちゃいます。
スマートサーブのトレーニングを受ける
次に、スマートサーブのトレーニングを受けていきましょう。トレーニングは音声や動画を併用しながら、テキストベースで行われます。各モジュールをしっかりと読んで、必要であればノートを取ります。
ちなみに私は、学校の授業を受けるかのように、しっかりとノートを取りました。書かなければ覚えられないタイプなので、1日1~2モジュールずつを書き取りながら進めました。
ただ、英語に慣れている人や、読んだり声を出したりして覚えるタイプの人は、ノートを取らなくてもいいです。
その代わり、画面をキャプチャーしておくといいでしょう。というのも、各モジュールを進めて、後から見たい画面まで戻るのが、けっこう手間だったので。
各モジュール毎にクイズがあって、80%以上正解できなければ、次に進むことができません。途中でノートを取るのが面倒になり、流し読んで進めたモジュールでは、案の定80%取れずに足踏みしました……。2度クイズを受けても80%に満たず、最終的にモジュールの頭に戻ってノートを取って勉強し直しました。
モジュールは以下の5つに分かれていますが、モジュール4がパート1とパート2に分かれているので、実質6つになるかと。モジュール5はお酒の販売、例えばLCBO(オンタリオ州のお酒専門店)などで働く人のための知識です。
モジュール2 Alcohol and Law|アルコールと法律
モジュール3 The Effects of Alcohol|アルコールの影響
モジュール4-1 Maintaining a Safe & Enjoyable Atmosphere 1|安全で楽しめる環境の維持1
モジュール4-2 Maintaining a Safe & Enjoyable Atmosphere 2|安全で楽しめる環境の維持2
モジュール5 Alcohol Retail Training|アルコール販売トレーニング
1~3日で終わらせる人もいるようですが、私は集中力が持たないので、1週間かけてコツコツとやりました!
スマートサーブのテストを受ける前に
モジュール5まで完了したら、いよいよテストを受ける準備をします。実際のテストを受ける前に、もう1度各モジュールのクイズをやって、復習しておくといいです。
しかし、私がここで勘違いしていたのが、クイズと同じ問題が出ると思っていたということ。確かに、クイズと同じ問題や似たような問題が出ますが、ほとんどが初めて見る問題でした。
ノートを取った人は、テスト直前までノートを見直して、知識を頭に叩き込んでおきましょう。
テストを受けるには予約が必要です。最終テストにログインすれば、すぐに受けられるわけではないのでご注意を。私の場合は、午後2時頃にログインして、午後5時のテストを予約することができました。
実際のテストはExamityという遠隔試験監督システムを使って行い、テストの際には以下のルールが課せられます。
・Examityのアカウントにテスト開始の15分前にログインしておくこと
・テスト開始前にIDを見せる準備をしておくこと
・部屋に一人でいる
・机とその周りを片付ける
・PCを電源に繋いでおく
・電話やヘッドフォンを持たない
・デュアルモニターを置かない
・席を立たない
・話さない
・テスト中はウェブカメラ、スピーカー、マイクを繋いだままにする
いよいよスマートサーブのテスト本番!
テスト開始の5時15分前にログインをして待機していると、数分で試験監督とつながりました。
私の試験監督は額にビンディを付けたインド系の女性でした。英語に訛りがあって聞きとれない時があったので、たまに聞き直したりしながら指示に従います。
「こんにちは」
「こんにちは」
「ファーストネームは何ですか?」
「え?」
「あなたのファーストネームを教えください」
「ああ、ファーストネームは***です」
「ありがとう」
「IDは持っていますか?」
「フォトカードがあります、あと一応パスポートも」
「どちらも見せくれますか?」
「はい(ウェブカメラに向かって見せる)」
こんな感じで、PCのウェブカメラを通してやりとりをします。
ノートPCを持って360度部屋の中を見せて、誰もいないかチェックし、机の上も見せて何も置いてないかどうか確認してもらいます。さらに、指示を受けてシステムにログインしたり、試験監督が私のパソコンのデスクトップを遠隔で操作して入力を行ったりしました。
あとは、テストを開始する前に「何か質問があったら、マイクではなくチャットツールでテキストをしてください」と言われました。本番中は、ウェブカメラのツールに自分の顔が写っているのが見えるのは気が散るので、テスト画面以外のウィンドウは折りたたんでおきました。
テストにかかった時間は、30分程度だったかなと思います。テストの制限時間はないので、どの問題もじっくり読んで解いていきましょう。一瞬で答えが分かった問題もあれば、よーく考えなければ解けない問題もあったり。
「正解はこれだ!」と確信を持つまで、1問1問丁寧に向き合っていくことをおすすめします。
スマートサーブのテストが終了
テストが終わると、直ちに結果を知ることができます。
私は見事に、92%というスコア!
80%ギリギリかな~と思ったので、すごく嬉しかったです! 嬉しくてニヤニヤしていたら、試験監督も「おめでとう」と言ってくれました。最後に試験監督にお礼を言って、さよならをします。
その後、スマートサーブの検定証番号や、スマートサーブカードを送る住所を確認してほしい旨のメールが送られてきます。これにて、晴れてスマートサーブを無事に取得したことになります!
ちなみに、スマートサーブカードは、14日以内に届けられるとのこと。
実際にスマートサーブのテストを受けてみた感想
まず、日本とのお酒のルールの大きな違いに驚かされました! 日本にいた頃のような飲み方をしていたら、ここでは完全にアウトです。どうりで街中でメルトダウンしている人がいないわけだ!と納得しましたね。
私自身、お酒を飲むのが好きなので、基本的には楽しんで勉強することができましたが、やはり途中で飽きてきました。集中力が途切れると、全く頭に入ってこないんです。同じ場所を繰り返し読んでいる状態になってしまい、果たして私にスマートサーブを取れるのかと不安になりました……。
私のような飽きっぽいタイプは、コツコツと取り組むに限ります! 1日でサクッと終わらせられる人が羨ましいですが、各自のペースで確実にいきましょうってことで。
まとめ
スマートサーブ取得の難易度は、英語のレベルと勉強量によるでしょう。ただ、出てくる単語さえ覚えて、しっかり勉強をすれば、英語初心者でも合格できると言えます。
ワーキングホリデーでがっつり稼ぎたい人、資格を取ってキャリアアップさせたい人、英語で何かを勉強したい人、そして仕事上取らざるを得ない人、etc…。
オンタリオ州でお酒を扱うための資格、スマートサーブは勉強すれば必ず合格できるので、ぜひ挑戦してください!
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